教えて!エンジェル税制とは(その2)

2020 / 01 / 31

起業・創業を支援する品川区の税理士・ベンチャー支援税理士法人が創業した社長のよくある相談をお答え致します。

今回の相談は、「エンジェル税制とは(その2)」です。

エンジェル税制とは、ベンチャー企業への投資を促進するために
ベンチャー企業へ投資を行った個人投資家に対して税制上の優遇措置を行う制度です。
つまり、
1.ベンチャー企業への投資を促進すること
2.そのために投資した個人の税を優遇する
ということで、投資をうけるベンチャー企業を直接優遇する規定ではありません。

そして、
・個人投資家が投資を行った場合の投資時点での優遇か、
・投資家がその株式を売却時点で優遇するか
のいずれの時点でも税制上の適用を受けることができます。


個人投資家からの投資を受けようとする場合には、この制度の理解が大切です。

まずは、適用の受けられる会社の要件をみていきましょう。

(診断及び指導)
中小企業等経営強化法 第6条
 経済産業大臣は、新規中小企業者である会社であってその事業の将来における成長発展を図るために積極的に外部からの投資を受けて事業活動を行うことが特に必要かつ適切なものとして、次に定める要件に該当するもの(次条において「特定新規中小企業者」という。)に対して、その投資による資金調達の円滑な実施に必要な経営状況に関する情報の提供について診断及び指導を行うものとする。
 次に定める要件は、次のとおりとする。
1.① 設立の日以後の期間が5年未満の新規中小企業者であって次のいずれかに該当するものであること

イ 前事業年度において試験研究費その他新たな技術若しくは新たな経営組織の採用、市場の開拓又は新たな事業の開始のために特別に支出される費用の合計額の総収入金 額から固定資産又は有価証券の譲渡による収入金額を控除した金額に対する割合が100分の3を超えるもの
又は売上高成長率(前事業年度の売上高の額の前々事業年度の売上高の額に対する割合以下同じ。)が100分の25を超えるもの

ロ 設立の日以後の期間が一年未満の会社であって、常勤の研究者の数が二人以上であり、かつ、研究者の数の常勤の役員及び従業員の数の合計に対する割合が10分の1以上であるもの

ハ 設立の日以後の期間が二年未満の会社であって、常勤の新事業活動従事者(新事業活動に従事する者であって研究者に該当しない者をいう。以下同じ。)の数が2人以上であり、かつ、新事業活動従事者の数の常勤の役員及び従業員の数の合計に対する割合が10分の1以上であるもの

② 法同項第三号の新規中小企業者であること。
設立の日以後の期間が5年以上10年未満の会社であって、前事業年度において試験研究費その他新たな技術若しくは新たな経営組織の採用、市場の開拓又は新たな事業の開始のために特別に支出される費用の合計額の、総収入金額から固定資産又は有価証券の譲渡による収入金額を控除した金額に対する割合が、100分の5の割合を超えるもの


2.株式会社であること。

3.株主グループ(株主の一人並びに当該株主と特殊の関係のある個人及び法人をいう。)のうちその有する株式の総数が、投資を受けた時点において発行済株式の総数の10分の3以上であるものの有する株式の合計数が、発行済株式の総数の6分の5を超えない会社であること。
ただし、株主グループのうちその有する株式の総数が最も多いものが、投資を受けた時点において発行済株式の総数の2分の1を超える数の株式を有する会社にあっては、  その株主グループの有する株式の総数が、発行済株式の総数の6分の5を超えない会社であること。

4. 金融商品取引所に上場されている株券又は店頭売買有価証券登録原簿に登録されている株券の発行者である会社以外の会社であること。

5. 次のイ又はロに掲げる会社以外の会社であること。
イ 発行済株式の総数の2分の1を超える数の株式が同一の大規模法人(資本金の額が一億円を超える法人をいい、中小企業投資育成株式会社を除く。)及びその大規模法人と特殊の関係のある法人(その大規模法人が有する他の会社の株式の総数が発行済株式の総数の二分の一以上に相当する場合におけるその他の会社等)の所有に属している会社
ロ イに掲げるもののほか、発行済株式の総数の三分の二以上が大規模法人及び当該大規模法人と特殊の関係のある法人の所有に属している会社

6.性風俗関連特殊営業に該当する事業を行う会社でないこと。


(課税の特例)
中小企業等経営強化法 第7条 
特定新規中小企業者により発行される株式を払込みにより個人が取得した場合(当該株式を取得したことについて経済産業省令で定めるところにより経済産業大臣の確認を受けた場合に限る。)で、当該株式について譲渡損失等が発生したときは、租税特別措置法で定めるところにより、当該譲渡損失等について繰越控除等の課税の特例の適用があるものとする。


したがって、どんな会社でもエンジェル税制を受けられるわけではないのです。


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