退職金を支払う際の源泉徴収の方法を教えてください
2013 / 01 / 31
居住者に支払う退職所得の源泉徴収事務は、①退職手当等の支払を受ける人(退職者)から、「退職所得の受給に関する申告書」の提出を受け、この申告書に記載されている勤続年数などに基づいて退職所得
控除額を計算し、②退職手当等の収入金額から退職所得控除額を控除した残額の2分の1に相当する金額
(課税退職所得金額)(注)を課税標準として、「退職所得の源泉徴収税額の速算表」の「税額」
欄に示されている算式に従って税額(所得税及び復興特別所得税の額)を計算し、③退職手当等を支払う際
にその税額を源泉徴収して納付する事務です。
(注)退職手当等が特定役員退職手当等に該当する場合の課税退職所得金額は、特定役員退職手当等の収入金額から退職所得控除額を控除した残額に相当する金額となります。
Ⅰ 退職所得の範囲
退職所得とは、退職したことにより一時に支払われる退職手当や退職金、一時恩給などをいいます。
なお、死亡したことにより退職した人に支払う退職手当等は、通常その遺族の相続税の課税対象となりま
すので、所得税は課税されません。
Ⅱ 退職所得控除額
退職所得控除額は、一般の退職の場合、退職した人がその会社などに就職してから退職するまでの勤続年
数に応じて、次のように定められています。
勤続年数 退職所得控除額
20年以下の場合 40万円×勤続年数
20年を超える場合 800万円+70万円×(勤続年数―20年)
退職所得控除額の計算に当たっては、次の点に注意してください。
1 退職所得控除額は、勤続年数に応じて「源泉徴収のための退職所得控除額の表」により求めます。
2 勤続年数に1年未満の端数がある場合には、その端数を切り上げて1年とします。
(例:21年3か月→22年)
3 計算した退職所得控除額が80万円未満の場合には、80万円とします。
4 障害者となったことに直接基因して退職した場合には、一般の退職の場合の金額に一律100万円を加算
した金額を退職所得控除額とします。
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