決算期末に建物の修理を発注しましたが、今期の費用とすることはできますか?

2015 / 08 / 26

各事業年度の所得の金額の計算上、当該事業年度の損金の額に算入される金額は、別段の定めのあるものを除き、売上原価等の額、販売費、一般管理費その他の費用の額、損失の額とされています。

 このうち、「販売費、一般管理費その他の費用」については、当該事業年度の販売費、一般管理費その他の費用のうち、償却費以外の費用で当該事業年度終了の日までに債務の確定しないものを除いたものに限られています。

 この償却費以外の費用で当該事業年度終了の日までに債務が確定しているものとは、別に定めるものを除き、次に掲げる要件のすべてに該当するものをいいます。

(1) 当該事業年度終了の日までに当該費用に係る債務が成立していること。

(2) 当該事業年度終了の日までに当該債務に基づいて具体的な給付をすべき原因となる事実が発生していること。

(3) 当該事業年度終了の日までにその金額を合理的に算定することができるものであること。
 例えば、修繕費を例にとると、建物等の修繕を発注し、業者によって修繕が完了し、かつ金額の見積もりが客観的にでき得る状況にあれば、上記の3つの要件を満たし未払金等として計上できることになります。