なぜ?社会保険の加入手続きは時間を空ける必要があるのか?

2015 / 12 / 24

起業・創業を支援する品川区の税理士ベンチャー支援税理士法人が創業を成功に導くための情報をお届けします。

今回の情報は、「なぜ?社会保険の加入手続きは時間を空ける必要があるのか?」です。
税務署への届出が終わったら次に考えることが社会保険の届出になります。
(税務署の届出のあとですよ!)
社会保険とは、労働保険と厚生年金・健康保険のことです。
労働保険は、雇用保険と労災保険のことで、雇用保険は昔の言葉では
解雇保険という方が分かりやすいですが、解雇や退職した際の生活を維持
できるように雇用者と従業員で負担する保険のことです。
次に労災保険は、仕事中や通勤途中での事故やけがに対しての治療や
収入を補てんするために加入する保険で、会社が従業員のために負担する
必要があるものとなります。
労働保険は、名前のとおり雇用する従業員がいる場合に加入が強制される
保険です。したがって従業員を雇用する前の創業したばかりの会社においては
加入する必要がないわけです。

一方、厚生年金・健康保険は会社であれば社長1人でも加入する必要がある
保険で、役員報酬を支給するうえでは、本来すぐに加入する必要がある保険です。
ここで難しい問題が次のような流れです。
1.代表者を含めた役員報酬は、事業年度において定額にする必要があり
  今後の状況が分からなくても設立した月に役員報酬を決めなければならない
2、社会保険は法人を設立したら加入しなければならないのですが、
  会社負担が14%・個人の負担が14%となっており、仮に50万円の
  役員報酬と決めると合計の28%の14万円を負担しなければならない。
3.強制加入となっていても罰則があるわけでないため、当面
  国民健康保険や国民年金で2の負担増を回避できるのも現実

そこで、会社を設立した場合、最低半年から1年間は社会保険の加入を
見合わせて、今後の見通しが少し見えた段階で加入することをお勧めしています。(設立してから5日以内と法律上はなっているため、大きな声では言えませんが・・・・・)

成長に利用できる資金に限界がある創業企業は、1円でも多くのお金を
営業というお客様を増やすために活用し、売上が経費を上回る状況に
持って行っていただきたいのが、願いですので・・・・