なぜ?社長に簿記の知識が必要か?

2016 / 06 / 07

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今回の情報は、「なぜ?社長に簿記の知識が必要か?」です。

経理は、簿記で作業することとなります。

簿記には、簡易簿記と複式簿記があり、個人事業は、簡易簿記又は複式簿記で経理することができ、法人においては、すべて複式簿記で処理することとなります。

簡易簿記とは、売上帳・仕入帳・経費帳などを使って売上や経費を集計する方法で、もうけである損益を計算できるようにすることを主な目的とした簿記です。

簡単な方法のため、個人事業主にのみ認められている方法です。

ただし、次のような問題があります。

・将来もらえることが決まっている債権

・支払うことが決まっている負債

・仮払いや立替払いしたもの

・一時的に預かったもの

などの管理が正確にできないばかりか、上記売上・経費などとの流れが確認できない問題があります。

したがって、零細の個人事業主にのみ認める簡便的な方法となっています。

一方複式簿記とは、資産・負債・売上・経費など、お金に関するものを体系的に記録できる簿記の方法で、上記の簡易簿記のような問題が生じない反面、経理処理のためにはある程度の知識が必要となります。

ここでは簡単に簿記を説明したいと思います。ちなみに、ドイツの偉人ゲーテは

「商売をやってゆくのに、広い視野をあたえてくれるのは、複式簿記による整理だ。

(略)複式簿記が商人に与えてくれる利益は計り知れないほどだ。

人間の精神が産んだ最高の発明の一つだね。立派な経営者は誰でも経営に複式簿記を取り入れるべきなんだ。」

(岩波文庫より引用)

さて、簿記の目的は、主なものとして4つ上げられます。

① 記録するという目的

簿記上の記録は、経済活動の発生順に行います。したがって取引があった事実を検証できますから取引先との紛争など裁判上の問題などにも証拠として役立てることが出来ます。

② 外部に報告する目的

簿記によって企業の財産などの増減変化を記録することで、一定期間の損益が明らかになり企業の収益力や、会計期末における財政状態を知ることが出来ます。

その結果は、出資者や債権者にとって、投資などの判断を可能にする大切な資料になります。

これらの報告書類を財務諸表といい、貸借対照表と損益計算書がその中心です。あとで説明するように日本の法人税の申告は、確定決算主義を採用しおり、財務諸表を正確につくることがとても大切となります。

③ 財産を保全する目的

帳簿記録を行うことによって、財産などのあるべき残高が明確になります。もしも実際の残高と一致しなかったら、調査して原因を確かめなければなりません。

現金などの残高に限らず、取引先に対する債権なども残高を把握して、回収が遅れていれば催促したりしなければなりません。

④ 経営を管理する目的

簿記によって経営活動の成果を知ることで、無駄がないかという経営の合理化を図ったり、将来の目標を立てたりして経営に役立てることが出来ます。

創業した社長は、簿記の知識が必要だとは思いませんか?

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