なぜ?事業年度は注意して決める必要があるの?

2015 / 09 / 04

会社の決算期は、次のような順番で検討すべきです。

1)7月設立のため1年間通年で事業できるように6月決算とする。
2)自社の繁忙期(売上のピークがある月)を避ける
3)3月や12月は、取引先からの依頼の変動が多い月のため、それ以外の月とする。

まず、1)についてですが、設立する資本金が1000万円未満の場合、原則的に1年目の消費税の納税は必要ありません。したがって、その免税としてのメリットを最大限得るために、1年目は12ヶ月として事業年度を決めます。また、条件によっては、2年目も免税となるため、当初2年間は設立時の事業年度にしておいて、その後決算期を自社の理想とする月に変更することとなります。決算期の変更は登記事項ではないため、株主総会の承認のみで変更が可能のため、ご安心ください。

次に2)について、仮に御社が6月に売上のピークを迎えるとすると、売上のピークの月の2月後に税務の申告と納税となります。売上のピークの月が決算ですが、利益もピークの月になるため、決算対策が難しくなる問題と、更にピークの売上のお金が入金される直後に納税することとなり、資金を有効に活用できない問題があります。したがって、売上のピークは、3~4か月前ぐらいになるように決算期を決める、1)の後に変更することがお勧めです。

最後に3)についてですが、3月や12月は、上場会社が外資系企業の決算期の多い時期になります。特に3月については、BtoBのビズネスにおいては、先方の予算の関係で仕事が押し込まれるケースも見受けられます。したがって、やはり2)の回答と同様、よく検討することをお勧めします。