なぜ?月商の6か月を超える借入をしてはいけないのか?
2017 / 06 / 30
起業・創業を支援する品川区の税理士・ベンチャー支援税理士法人が起業を検討する方に向けてのコラムです。今回のテーマは、「なぜ?なぜ?月商の6か月を超える借入をしてはいけないのか?」です。
会社の売上と最終的に利益の関係を見てみましょう。
経常利益÷売上高
の割合をTKCの経営指標(BAST)で調べてみると
建設業 5%
製造業 6.2%
卸売業 2.3%
小売業 2。0%
位となっています。
では、売上高は問題ないと思いますが、経常利益とはどんな利益かと言うと
売上ー仕入原価ー人件費ーその他の経費ー支払利息=経常利益
という利益です。
簡単に言うと売上に対して5%の経常利益を残せるのが目安であり、目標となります。
仮に1000万円の売上高なら、50万円の経常利益を残しなさい、
ということです。
では、本題に入ります。
仮に銀行からの借入が、年間の売上高(月商の12か月)と同程度あるとどうなるでしょうか?
銀行からの借入1000万円 銀行へ支払う金利が5%だったとすると、
年間に支払う金利は、1000万円の5%で50万円。
つまり、先ほどの利益50万円は、銀行への利息の支払い50万円で消えてしまい、
元本を支払うことができなくなってしまうのです。
したがって、借入額が年間の売上高まで達してしまうと、銀行は過剰の借入になっているとして
融資を渋るようになるのです。
これは、銀行が貸すとかという問題ではなく、やはり企業経営においては、
問題となる水準と言えるのです。
では、どこまでが適正な借入かと言えば、一般的には月商の3ヵ月分までが一つの目安で、
6カ月分は、デットラインと思っておくことが良いと考えます。
創業するにあたって、このラインは是非覚えておいてほしいものです。
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