なぜ?社長は本業に集中できないのか?

2016 / 05 / 04

起業・創業を支援する品川区の税理士ベンチャー支援税理士法人が創業を成功に導くための情報をお届けします。

今回の情報は、「なぜ?社長は本業に集中できないのか?」です。

創業におけるもっとも大切なことは、当然ですが、営業になります。

社長は、ともかく売上を上げるために営業の仕事に最も力をいれます。

商売の成功のための大切な8つの要因に「内部関連の仕事」は入っていないですが、社長はこの「会部関連の仕事」に結構時間をとられてしますのです。

内部関連の仕事とは?

・会社に訪問者との対応・電話の応対の仕事

・会社に届くいろいろな書類を整理・管理・支持する仕事

・仕事の見積書を作成して、送付する仕事

・届いた請求書の内容を確認して、請求金に間違いがないか確認する仕事

・仕事の完了とともに、請求書を発行する仕事

・請求書に従って、入金があったことを確認する仕事

・日報などを確認して給与を正しく計算する仕事

・お金の支払ができるか、資金繰りを考える仕事

・仕入先・外注先などに対してお金を支払う仕事

・給与日までに振り込む仕事

・会社の業績がどうなっているか、分かるようにする仕事

・人について社会保険や労働保険の加入や退職の手続きをする仕事

・税金関係の手続きをしたり、税金を納めたりする仕事    などなど・・・・・・

実は、経理・総務・営業事務といわれる仕事は結構多いのです。

そこで、会社でされる仕事を、大きく分けてみます。

① お客様との直接的な仕事・・・お客を見つけ出す仕事・お客に対してサービスや商品を提供する仕事

② 商品の改善や開発の仕事・・・お客に提供しているサービスや商品を見直し、改善する仕事

③ 仕事のあとを記録する仕事・・金銭や商品の動きなどを記録する会計・資金繰りの仕事

経理の仕事=結果の仕事

といえます。

では結果の仕事を全くしないとどうなるか?

例えば、家計で考えてみます。

妻「今月、またお金がぎりぎりだし、全くお金が貯まらないね???」

夫「何に使っているのか?」

妻「これと、住宅ローンが幾らで、教育と生活費に幾らで・・・。」

夫「これとこれを削減すれば、幾らになる。毎月10万円は貯められるよ!」

これを会社でいえば、

・売上が今月幾らあるのか?

・売上から材料・外注費を除いた粗利益は幾らぐらいあるのか?

・請求書を出したが、まだ入金されていない相手先はどこで、どのように入金のお願いをするべきか

・給料はいくら払って、なぜその金額になるのか

・固定費が掛かり過ぎているのは何故なのか? などなど

会社の活動結果が全く分からないままでは、この辺が疎かになります。

ただ、逆に結果の管理ばかり力を入れても、会社の経営パワーは上がらない。

そこで、どの程度結果である仕事に力を入れるかを知っておく必要があります。

細かくは次の項目で見ていきますが、一般的には、「営業業務関係」:「内部関係」=80%:20%

→ 「4対1」と考えられています。

社長が1人で仕事をしている会社では、

8時間、営業やお客様の仕事をやる場合、2時間は請求書発行から資金繰りなど、内部の仕事をやる。

という意味になります。

更に、内部の仕事は、結構多いため経理のために当てられる時間が僅かな時間になってしまうのです。

しかし、経理の仕事を全くしない会社は、会社の結果の管理が十分ではなく、会社の問題もわからない会社になります。

創業した社長は営業の仕事が最も大切で、更に内部関連の仕事にも時間をとられますが、経理の仕事も次の3つのポイントで進めてください。

★経理の仕事はできるだけ簡単にする
★短い時間でも作業できるようにする
★全くやらないと会社の問題はわからない
(会社法・税法でも問題になるのです・・・・・。)