4つの力!お金を守る力を身に付けよう!(その8)

2024 / 04 / 30

起業・創業を支援する品川区の税理士・ベンチャー支援税理士法人が起業を検討する方に向けてのコラムです。

 
①お金を稼ぐ力 ②お金を守る力 ③お金を貯める力 ④お金を増やす力の4つの力を身に付けて、

お金をしっかり貯められる経営を我々は提唱しています。

 
さて、今回のテーマは、「お金を守る力を身に付けよう!(その8)」です。

今回は、お金の流れを財務諸表で考えるの続きです。

前回と同様、会社損益とお金の流れをもう一度簿記の仕組みで確認してみましょう。

<ケース4>

1000万円の売上に対して、経費が1100万円で、現金が100万円減少したケースです。

100万円の赤字に対して現金が100万円減っているので、このケースも損益計算書を理解しやすいケースです。

 
経費   1100 売上高  1000

損失  100
現金   ▲100

損失 100
このケースも分かりやすく、赤字になった金額の現金が減少するため、今年は赤字であることを理解ができます。



 
<ケース5>

1000万円の売上に対して、経費が1100万円で、現金が100万円減少したケースです。

更に銀行への返済が300万円あるため、赤字の金額以上に現金が400万円減っているのです。
経費 1100 売上高 1000

損失 100
現金 ▲400

損失 100
負債 ▲300
これは、赤字の金額以上に状況の悪化を感じるケースです。

現金が400万円も減っているのに、決算書では赤字が100万円のため、思ったよりは赤字額が少なかったと感じます。

 
<ケース6>

1000万円の売上に対して、経費が1100万円で、現金が100万円減少したケースです。

更に銀行への借入を500万円お願いしているため、現金はむしろ400万円に増加しています。
経費 1100 売上高 1000

損失 100
現金 +400

損失 100
負債 500
このケースが一番危なく、赤字でマイナスになっている危機感が薄くなります。

本来は赤字の結果、お金が100万円減っているのに借入による売上ではないお金の入金があるため手元の現金が増えているため、強い危機感が生じない問題があります。

来期からケース5のように手元の現金が返済に伴って大幅に減ることに注意が必要です。

今回は、簿記の仕組みとお金の残り方を見てきました。

それぞれのケースの理解ができるようになることが、基本の基本です。

 
(結論)

このように、利益が出ることと、お金が残ることは、色々な理由で一致しません。

ただし、利益を出さない限りお金も残らないし、借入金も増加してしまいます。

しっかり決算書を理解して、お金が残る会社を目指したいものです。

 
 
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