4つの力!お金を守る力を身に付けよう!(その7)

2024 / 03 / 24

起業・創業を支援する品川区の税理士・ベンチャー支援税理士法人が起業を検討する方に向けてのコラムです。

 
①お金を稼ぐ力 ②お金を守る力 ③お金を貯める力 ④お金を増やす力の4つの力を身に付けて、

お金をしっかり貯められる経営を我々は提唱しています。

 
さて、今回のテーマは、「お金を守る力を身に付けよう!(その7)」です。

今回は、お金の流れを財務諸表で考えるです。

会社損益とお金の流れをもう一度簿記の仕組みで確認してみましょう。

<ケース1>

1000万円の売上に対して、経費が600万円で、現金が400万円残りました。

入金は右から、支払いは左に出てくるのが簿記でした。。

 
経費   600

利益   400
売上高  1000
現金   400 利益    400
このケースは、利益が400万円でていて、お金が400万円増えています。

したがって儲かった400万円の利益に対する実感が一番あります。

 
<ケース2>

1000万円の売上に対して、経費が600万円で、現金が400万円残りました。

このお金を使って、不動産を購入しました。
経費 600

利益 400
売上高 1000
現金 100

固定資産 300
利益 400
利益400万円となっているのに、お金は100万円しか増えていません。

この購入した固定資産である不動産の300万円が費用となるか、

資産として減価償却(価値の減少分として分割して費用にする処理)にとして今後の費用となるかが分からないと、

損益計算書の結果を理解できません。

会計の仕組みを理解できないとお金を守れない例です。

今期利益がでるので、不動産を買いたいけど費用になりますか?

という質問がでる例でもあります。

 
<ケース3>

1000万円の売上に対して、経費が600万円で、現金が400万円残りました。

ただ、運転資金の返済のために300万円の支払いがあった場合です。

手元の現金の残りは100万円です。
経費 600

利益 400
売上高 1000
現金 100 負債 ▲300

利益 400
これは、銀行からの借入があり返済があった場合ですが、

今期の利益が400万円となっていてもお金が100万円しか増えないので、利益の実感がないケースです。

銀行返済が費用にならないですか?という質問は多いですが、

一方で銀行から借り入れは売上になりますか?と考えると理解はできるはずです。

このお金が増えないのに利益がでていると、

これから生じる法人税の支払いの負担を強く感じる原因になります。

・利益が400万円でているので法人税を120万円支払ってください

と話すとお金がないです、という回答になるケースです。

 
今回は、簿記の仕組みとお金の残り方を見てきました。

それぞれのケースの理解ができるようになることが、基本の基本です。

 
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