税理士の仕事とは?資金繰りが厳しいときにどうするか?(その1)
2023 / 05 / 30
税理士を探しているあなたへ送る、「税理士の仕事とは?」をお答えいたします。我々税理士は、大きく分類すると4つの仕事をおこなっています。
税務・会計・経営・お金となりますが、日々の社長さんとの会話から税理士との仕事の仕方をご紹介いたします。
Q 社長
思うように売り上げが伸びずに厳しい状況が続いているので
資金繰りに不安があってね。
A 税理士の大内
そうですか。
思うように資材も入らないし、受注の状況も厳しいですね。
Q 社長
そうなんだ。
コロナ融資の際に多額の融資を実行してもらって何とか最悪期は脱したけど
今年の夏からコロナ融資の返済もはじまるのでその返済を考えると資金繰りが
更に悪化するとおもう・・・
A 税理士の大内
そうですね
資金繰りが厳しい場合には、次の方法が考えられます。
その1 借り換え
真水の資金がある場合とない場合があります。
真水とは、借り換え前の借入金残高を超える資金を借りて以前の借入を
一括して返済してもプラスの資金が残る融資の方法です。
Q 社長
そうなんだ・・・・
A 税理士の大内
日本政策金融公庫のように保証協会の保証がない場合には問題がないですが、
保証協会付きの融資の場合には、かなり注意が必要なんです。
Q 社長
どんなこと???
A 税理士の大内
銀行は、
・今の借入金額の返済と変わらないようにします!
という提案をしてきます。
これは、借入金額が増えているのに返済金額が変わらないということは
借入期間を長くすることを意味します。
一般的に7年融資を10年融資にするなどの方法です。
こうすることで、借入金の返済金額を低く抑えられるのです。
Q 社長
なるほど。
でもどんな注意が必要なの?
A 税理士の大内
信用保証協会の保証料が多額に発生してしまうことです。
銀行の担当者は、借り換えの真水の資金だけを説明しますが、実は融資実行の際に
この保証料が差し引かれます。
①一括返済の場合
貸付金額×信用保証料率×保証期間(月数)/12(円未満切捨て)
計算例 貸付金額1,200万円,信用保証料率 年1.15%,保証期間24ヶ月,満期一括返済の場合
信用保証料=12,000,000円×1.15%×24/12=276,000円
②均等返済の場合
貸付金額×信用保証料率×保証期間(月数)/12×分割係数(円未満切捨て)
計算例 貸付金額1,200万円,信用保証料率 年1.15%,保証期間24ヶ月,分割係数0.60の場合
信用保証料=12,000,000円×1.15%×24/12×0.60=165,600円
ここで気を付けたいのが保証期間!
先ほどの例のように借入期間を長くするので、この保証料が結構多く発生して
融資を実行してもあっても、真水の部分が想定より大分減ってしまうんだよ。
上の例は2年だけど、これが10年だと保証料がバカにならない金額になるでしょ・・・
Q 社長
そうなんだ・・・
なるほど(怖い・・・
A 税理士の大内
制度融資と言って、市区町村や東京都がこの保証料を補填してくれる融資制度もあるので
全額負担するわけではないけど、融資担当者がこの辺をあまり説明しない場合もあって
経営者としては気を付けたいのところなんだ。
Q 社長
うちは銀行借入はそんなに多くないから大丈夫かな・・・
ただ、やっぱり今後の資金繰りが心配だな・・・
A 税理士の大内
そうですね。
資金繰りが厳しい場合には
借り換えすることが1番目にやるべきことですが、保証料という
部分は是非覚えておいてほしい点なのです。
こんな流れで社長の考えをサポートしています。
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